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【プレスリリース】水/高圧氷の界面に液晶らしき“未知の水”を発見
〜ダイナミクスが示唆する未知の水の生成機構と構造の多様性〜

水は多くの自然現象を支配する身近な存在ですが、他の液体とは異なる奇妙な物性を示します。東北大学多元物質科学研究所の新家寛正さん、北海道大学低温科学研究所の木村勇気さん、鳥取大学工学部機械物理系学科の灘浩樹さんと東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻/附属先進科学研究機構の羽馬哲也さんを中心とする研究グループはこれまでの研究で、様々な氷と水との界面にできる、通常の水と混ざり合わない低密度および高密度な未知の水を発見しています。今回、未調査であった高圧氷 V と水の界面にも高密度な未知の水ができることを発見しました。また、この未知の水の生成ダイナミクスは、二成分系不混和流体の液―液相分離の理論が予測するダイナミクスの特徴と類似していることを発見し、未知の水の生成機構解明へ一歩前進しました。さらに、未知の水の脱濡れの形態に、氷 V の結晶学的異方性を反映した異方性が生じることを発見し、脱濡れ初期の未知の水は液晶である可能性を世界で初めて示しました。この成果は、長年の謎である水の特異物性を解明するため精力的に研究されている水の構造に対し新たな知見を与えるものです。

本成果は、国際科学誌 Scientific Reports に 10 月 11 日(水)付でオンライン掲載されました。

詳細はこちらから
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/231012_pr.pdf

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